ベスト盤をつくろう(14)

「マジカル・ミステリー・ツアー」編

 主演テレビ映画のサウンドトラック盤です。米国では日本と同様のアルバムとして発売されましたが本国の英国ではEP盤2枚組み(?。私にも分かりません)豪華ブックレット付きで販売されたようです。

 映画自体はマネージャーのブライアン・エプスタイン氏の死後、初の大掛かりな仕事として取り組んだものの、評論家からは酷評され一般大衆からはその難解な内容からか受け入れられませんでした。ビートルズの映画として期待されていただけに「期待はずれ」に対する不満の声が映画の出来以上に大きかったようです。

 私はこの映画自体を観ていませんので作品の出来不出来を論ずることはできませんが、特にTUTAYAでレンタルしたり購入しようとは考えていません。観ればひょっとして評判とは異なり、面白いのかかも知れませんがLP購入時のブックレットからの印象からすると期待できませんからねえ。

 そんなわけで映画の内容には触れず、サントラ盤のみのお話となります。LPでの話に限定させてもらいますと例によってA面は映画での使用曲、B面は全然関係の無い楽曲を寄せ集めたという以前の主演映画のサントラ盤と同じ構成になっています。

 ただ、前2作はA面サントラ盤、B面は当時録音した未発表作品だったのに対して本作品のB面はすでに発売されてヒット済みのシングル曲AB面を集めた物になっています。はっきり言ってお得感のある仕上がりになっています。

 当時はシングル曲全盛の時代でしたからシングル盤に起用される楽曲は手持ちの楽曲のなかでも相当出来の良い物、戦略性の高い物が選ばれていたのは想像に難くなく、特にビートルズは両A面シングルの先駆者でしたからシングル曲はB面と言えども侮れません。「エリナー・リグビー」と「イエロー・サブマリン」もしくは「ペニー・レイン」と「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」で優劣をつけろと言われたら困ってしまいます。

 さて、肝心の楽曲ですがサントラとシングル曲の集合体とは思えないなかなか重要なナンバーが揃っています。「1」のみを聴いてビートルズのベストはこんなものなんだなと思われては困るという意見はこのアルバムからも立証されるのではないですかね。

 収録曲のなかではずせないのは「フール・オン・ザ・ヒル」と「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」、「アイ・アム・ザ・ウォラス」の3曲でしょう。

 「フール・オン・ザ・ヒル」は地動説を唱えたガリレオ・ガリレイを連想させる曲ですが実際にはどうでしょう?自分たちに対する世間の無理解をうたっているのかもしれません。ポールの傑作のひとつ。リュートを用いたアレンジが素晴らしい効果を生んでいます。

 ストロベリーフィールズはジョンの実家の近隣に実在する孤児院の思い出を綴った曲で異なるテンポのヴァージョンをつなぎ合わせて完成させたそうです。一方のテープ回転数を落としたらキーが偶然一致したのだとか。ちなみに孤児院は現在では閉鎖され保存の話が持ち上がっているそうです。ファンならペニー・レイン通りやアビイ・ロードと並んで一度は訪れてみたいものですね。

 「アイ・アム・ザ・ウォラス」は風変わりな曲です。表現のしようがありません。歌詞も難解で対訳を読んでも何を言っているのか分かりませんが、ジョン・レノンの凄みを感じることが出来ます。こんな曲を創作できるのは他にはいませんね。

 後年のレノンはこういった曲をあまり作らなくなってしまいましたが、この手の曲を聴くと「世界は本当に惜しい人材を失ったものだ」と感じてしまいます。マジカル・ミステリー・ツアー
マジカル・ミステリー・ツアー

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  • 綾香

    Excerpt: 足跡残しです^^私もブログ始めたので見てください^^ Weblog: 綾香の親には見せれない赤裸々日記w racked: 2005-12-20 06:27
  • 突然

    Excerpt: Weblog: コレはどうなんだろう racked: 2005-12-20 13:44