「パストマスターズ1」コレクターの心理

 シングルヒットがある程度たまってからアルバムをリリースしたり、ベストアルバムを組める分だけのシングルレコードを発売していれば躊躇なくベスト1とかシングルセレクションズを発売するのをよく見かける今日ですが大変ありがたい話ですね。
 
 ベスト盤が発売されるパターンとしては当該アーティストが急死したとかグループが解散したときがひとつの目安ですがこのパターンだと収録される楽曲に当然偏りが生じます。現在の傾向は収録曲に無駄がないのでアーチストごとに楽曲を集めるのには便利な時代になりましたねえ。

 ちょっと昔の時代にはシングルとアルバムは別々に考えられていましたから昔のアーティストの楽曲を集めようとすると大変でした。具体的にいうとオリジナルアルバムを全て購入してもシングル発売した曲やそのカップリング曲が収録漏れになったりするのです。

 仕方がないのでベスト盤や編集アルバムを購入してその穴を埋めるわけですが現金が無限にあるわけでもないのでキツイですよね。私にとってビートルズは収集困難なグループのひとつになってしまいました。

 元来、このグループはオリジナルアルバムを全て揃えても全てのヒット曲を網羅する事が出来ないという困ったさんなのです。それも小作品が抜けるだけならまだしも「シー・ラブズ・ユー」や「抱きしめたい」、「ヘイ・ジュード」といった最重要楽曲がオリジナルアルバムには収録されていないので始末におえません。

 ベスト盤である「赤盤」「青盤」「1」などを押さえればそれでもシングルヒットした楽曲を収集する事が出来ますがカバー曲やシングルレコードのカップリング曲(昔はB面と呼んだ)についてはお手上げです。

 その辺は販売元であるEMIも承知してはいるようで補完的な役割を果たす意味でリリースされているのが「パストマスターズ」です。もともとは確かLPのコンプリートBOXセットの特典であった「レアリティーズ」が原型だと思われますがCD時代に需要に合わせてCD2枚の形で別売するようになったのでしょう。

 ビートルズの場合赤盤・青盤の補完として1、2と2枚出ているわけなのですが、これらのアルバムの購買層は明らかにコレクターの範疇に属していると考えられるので赤・青に収録されている作品をはずせば1枚のCDで完了していたのではないだろうかと疑問が浮かびます。

 特に1は18曲収録されていますが実際の録音時間は42分30秒しかなく「シー・ラヴズ・ユー」「抱きしめたい」「アイ・フィール・ファイン」の赤盤とのダブりを計算すればCDの収録時間能力の半分しか使っていません。もったいないと思いますけど・・・

 それでもコレクターは購入せずにはいられない人種なのですね。「ラブ・ミー・ドゥ」でドラムを叩いているのがリンゴ・スターであろうがアンディ・ホワイトであろうがどうでもいいのではないでしょうか?とは思わないのです。

 個人的には「抱きしめたい」のドイツ語ヴァージョンなんぞは聴きたいとは思いませんが全作品を制覇したくて購入しちゃいました。オリジナルアルバムで言うと「イエロー・サブマリン」並みの充実感といったところでしょうか・・・はあー。



パスト・マスターズ(1)
パスト・マスターズ Vol.1

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