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zoom RSS 「狂気」ピンク・フロイド

<<   作成日時 : 2007/03/24 18:03   >>

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 音楽の記録媒体がポリカーボネイドのCDではなく塩化ビニールの時代、アルバムはLPと呼ばれており大きさも12センチどころか30センチもある代物でした。このためレコード店では大きなスペースをとりましたが反面、制作サイドがジャケットに凝るなんてこともありそれを眺めながら面白そうなLPを探すなんてことも良くやった物です。ただし、ジャケ買いは音を聴かずにするため大失敗することが多いのも事実ですね。
 
 そんな調子でしょっちゅうアルバムを眺めていましたから聴いてもいないのによく知っているアルバムは数多くあります。ピーター・フランプトンの「カムズ・アライヴ」なんかはその典型です。この2枚組みライヴは超大ヒット作でしたが値段がネックになっていてベストヒットUSAのオープニングで存在を確認するだけの代物だったのです。スタジオ作の「アイム・イン・ユー」は購入しているのはなーんでか?

 さてLPのジャケットには大抵帯が付いていました。そこにはアルバムタイトルと内容紹介の様なものが書かれておりました。ビートルズの「アビー・ロード」の帯には「A面の野性味、B面の叙情性」などとかかれており、実際に聴いてみると「レノンの曲は確かに野性味だけど・・」みたいな感想を持ったりで結構眉唾でしたねえ。

 そんな楽しみもありレコード店めぐりを放課後にしていましたがある日プリズムがデザインされた一風変わったジャケットを見つけたのです。それは一の光線がプリズムに入り七色に広がるデザインだったのですが洒落ていたのはアルバムの裏面にはプリズムが逆さに置かれていて表面から入った拡散した光が再度一条の光線になって表面へ戻る循環というかエンドレスデザイン(?)になっていたことでした。

 そして帯には「音楽とは音の有機体なり」エドガー・なんとか(忘れた)という難しげなキャッチコピーが書いてあったのが印象的でしたね。もちろんこの段階ではいつもの事ですが予算の都合もあり購入しませんでした。
 
 そのアルバムをアナログで最初に購入したのは1979年頃だったと思います。当時ビートルズのファンだった私がアルバム「ヘルプ」を購入したときにレコード店の店員さんから販売促進用の小冊子を一冊貰ったところ紹介文が掲載されていたのです。

 それは編集アルバム「ロックン・ロール・ミュージック」を表紙にした販促グッズで中身は石坂敬一さんの「ビートルズ概論」とか全アルバム(オリジナルの英国盤以外に米国盤、日本盤とかあって31種類ぐらい日本では発売されていたのだ)の解説とか書かれていておまけで巻末に付録として東芝EMIのレーベルアーティストのアルバム紹介もあったのです。

 その紹介欄の中にエルトン・ジョンとかと並んでピンク・フロイドも紹介されていました。どうもこの作品がグループの最高傑作らしく「圧倒的な完成度を誇る」旨の記載されいていたので聴いてみる気になったのでした。

 アルバムをターンテーブルに乗せ針を落とす(おお、懐かしい表現だ)と心臓の鼓動音から始まります。鼓動、話声、キャッシャー音、不気味な機械の音、笑い声、叫び声と続き音楽が突如、太いうねりとなって流れ出しました。そこからA面(これも懐かしい)の終了まではあっという間でしたね。

 当時使用していたターンテーブルはオートでカートリッジが戻らない為、B面を続けて聴くにはレコードを裏返さねばなりません。この面の最初の曲はキャッシャー音から始まる「マネー」なのですがこちらも聴き終わるまであっという間なのです。曲が短いとか少ないとかではないのですがねえ。

 その秘密は曲の連続性にありました。アルバムジャケットが示唆するように基本的に楽曲間の切れ目が無いのです。一曲が終了する前に次の曲が始まり最後まで続いていく、それもごく自然にです。最後の最後にアルバムタイトルの歌詞が出てきて終了する構成なんですね。

 CD時代に入って当然再購入したのですが一気に通して聴けるようになりますます作品の「連続性」を強く感じるようになりました。CDプレイヤーのリピート機能をオンにしておけば心臓の鼓動音から始まったアルバムの最後が心臓の鼓動音で終わる為、いつの間にかまた最初の曲に戻る・・まさにシークエンス、ジャケットの連続性に他なりません。

歌詞についてはとにかく暗いです(笑)。さすがプログレ、筋金入りの重さ、暗さで恋愛だとか希望だとかを感じさせる物は一切無く、ひたすら現実のみ、人生のと言うか人間の生きることの切実さをひしひしと感じさせる歌詞を次々と放ちます。

 そして演奏ではデヴィット・ギルモアのギターサウンドが素晴らしい。元来ギタープレイはかなりエモーショナルなものなのですが特にこのアルバムでは際立っています。楽曲でいうと「タイム」での間奏部分などは完全にいっちゃってます。陶酔の彼方と言った感じで聴き手の欲するままにチョーキングで天国へと導いてくれます。

 そして「マネー」でもギルモアのギターは炸裂しています。一聴するとサクスフォンばかりが突出しているのですが後半部のギターソロは圧巻ですね。とにかく音を刻みまくり、それがまた聴き手のエモーショナルな部分を刺激し続けるます。

 ピンク・フロイドの最高傑作アルバムというとこの「狂気」と「ザ・ウォール」が双璧だというのが一般的ですが私は完成度の高さ、主題の明快さから「狂気」を第一に推奨します。プログレのアルバムは中世とかファンタジーとかを題材にすることから得てして難解になりがちでがこの明快さは特筆に価すると思います。

是非、一聴をお勧めしたい。高揚感とか陶酔感とかじっくりと味わってほしいですね。もっとも音楽を聴きこんでいくといつか出会う事になる作品ではあるとは思いますが・・・。


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OOH LA LA - my favor...
2007/03/24 23:35

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