レコード・コレクターズ増刊

 街の書店にてレコード・コレクターズの増刊号が発売されているのを発見した。記憶が正しければ創刊25周年の記念で特集したロック・ベストアルバムの読者選出編が掲載されているはずなのだ。

 早速手に取ってみるとどうも読者選出だけではなく月刊号での60年代、70年代、80年代の結果と改めてオールタイムでの評論家によるベストアルバムの選出も行われていたのだった。なので予想よりも分厚い仕上がりでした。

 オールタイムでの評論家ポイントは再度点数を付け直したようだが結果は興味深いものでした。以下はネタばれになる部分があるので自分で雑誌を購入して楽しみたい人は読まないように注意して下さい。

 結果から言っちゃうとオールタイムでのアルバム1位はビーチ・ボーイズの(ここでお分かりでしょうが・・・)「ペット・サウンズ」でした。またかよ!うーむ、評論家の方々はこのアルバムが本当に大好きなのですねー。妙に感心しました。

 確かに月刊誌での60年代編では1位でしたからある程度納得はできますが友人いわく「確かにいいアルバムだけどそれ程のものだろうか?」という感想にも同意できるんですけど。

 全体的に眺めてみると時代的な価値観について考えさせられましたね。なかなか上手い表現が出来ないのですが、例えば1位こそ60年代編で1位だった「ペット・サウンズ」なのですが70年代編のセックス・ピストルズ、あるいは80年代編のトーキング・ヘッズがオールタイムでは順位が振るわなかったなんてところが象徴的です。

 仮にロックに対する各時代における評価が一定であったとするならばオールタイムでの順位は各時代での上位ランクアルバムが大体均等に並んでしかるべきはずでしょう。しかし、実際の順位は異なる傾向を示しています。「傑出したロックアルバムがある時期にだけ発表され続けた」といった考えもあろうかと思いますが以下は私見です。

 オールタイムの順位については見た目には80年代の作品については順位が低く60年代、70年代の作品は順位が高めのように思われます。もっと極端に言っちゃうと60年代の後半から70年代の前半に評価が高めの作品が集中しているようにみえます。

 思うにロックに対する期待が最も高かったのがビートルズの登場からシンガーソングライター全盛の60年代中期から70年代前半くらいでその後ロック音楽がが巨大産業化し、エポックメイキング的な作品が出現しにくくなったのが評論家的には難しい時代となったということなのでしょう。

 80年代の作品、例えばポリスの「シンクロニシティ」やU2の「ヨシュア・トゥリー」が「ペット・サウンズ」に順位的にここまで差がつけられるはとは考えにくいのです。完成度で考えればこの2作品だって相当なものだと思うのですが・・。要は時代背景の違いが評論家チャートでは大きな順位差を生じさせたと思うのです。

 ちなみに読者選出部門ではビートルズの69年度作品「アビイ・ロード」が第1位になってました。こちらはリスナーが聴いてみていいなあと思った作品にポイントが入るので大体予想の範疇でした。

 ところで今回疑問に思ったのはスティーヴィー・ワンダーはなんで冷遇されていたのでしょうか?「ファースト・フィナーレ」とか「キー・オブ・ライフ」あたりは評価も高いようにきいておりますが・・彼はソウルあるいはファンクの範疇だからロックアルバムでは選出されなかったわけでしょうか。

 うーん、じゃあ・・キャロル・キングの「つづれおり」(間違いなく傑作ではあるが・・)ってロックアルバムの範疇なんですか。 微妙でしょう?

つづれおり(紙ジャケット仕様)
つづれおり(紙ジャケット仕様)

この記事へのコメント

2007年11月24日 18:33
こんにちは。
評論家の意見は参考にはしますけどこういう順位ってやっぱり人それぞれの思い入れがありますから順番付けは難しいですよね。
この手の順位ってコンセプトアルバム見たいのがどうしても上位に行くんですよね。個人的にはフィル・コリンズのヒットみたいな全部がNo.1みたいのもありではないかと思いますけどどうでしょう?
2007年11月26日 00:04
こんばんは、ウッドエイトのマスターさん。
フィル・コリンズは当然ありでしょう。ただ、ヒット作は冷遇されやすいのも事実ですね。
ブルース・スプリングスティーンの「ボーン・イン・ザ・USA」だって見事な作品だと思いますがまるっきりスルーですから・・・。

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